曲がる有機ELと教育分野の違い

地元山形大学の研究が読売新聞に掲載されていました。いつもながら素晴らしいと思います。しかもいろいろな先生方が発表されていて、人材の厚さも感じられます。
それを見ながらふと思いました…。

「すごい効果がある教材をつくったとか言って新聞に載ったりすることがあるんだろうか…。」

おそらくないでしょう。

では,こういった研究と我々が取り組んでいる教育分野って何が違うのか,記事を読みながら考えてみました。

まず「曲がる有機ELパネル」。
今までも有機ELパネルは開発されてきていますが,曲がるというのは他にないです。
しかも安い。
そして車載用のディスプレイなどへの需要が見込まれる。

特筆すべきところは,「ケミカル研磨」という技法を用いていること。
基板内への封じ込め技術は硯里准教授の研究室で,実際の研磨はNSCという会社が担当。

ということでした。

これを私がやっている数学教育の教材開発に当てはめてみるとどうでしょう。

曲がる有機ELパネルが他にはなく車載用など需要が見込まれるという点では,特殊な機能や性能を備えた教材がもしあれば,学校で取り入れられ需要は見込まれるでしょう。
それは,他にはないような教材であれば独自性,優位性も出てきます。

次に,大学側が技術を開発している点。
これは大学での研究体制,共同研究者,協力者,またそういった組織体制の構築も必要です。

次は,そういった特殊な技法を製品化につなげるための機関。有機ELパネルではNSCという会社がその役目を担っています。
教材では,そういった教材を開発する会社にあたるでしょう。

で,最後はパネル開発は経済産業省の支援事業ということ。
資金の出所が必要です。
この場合,国の支援を得ているということです。

こうして,改めてみて見てみると,教育分野では足りていないことがあることがわかります。

まず,他者にはないダントツで有効な教材,そしてその開発です。
今回,このまとめを書きながら気がつきました。

教育の分野ではダントツなどという教材はたぶんないでしょう。
反対に,役に立つか立たないかほとんどよく分からないようなものがほとんどだということです。

で,次にそういった教材を大学が開発しているかということです。
そのうち論文が公開されると思いますが,数学教育においてすごいデジタル教材を作ったなどという大学も個人の研究者もいません。

資金では,科研費が主流で民間団体の研究費って,実はもらえるところは案外少ないです。
かろうじてデジタルというつながりで電気や通信の財団などで教育分野の女性もしているところがありますが。

どっちが世の中のために役立つか。
もちろん有機ELはテレビが画用紙ぐらいの薄さになることによる恩恵は計り知れないでしょう。

でも教育だってそれに負けないほど重要なはずです。

今日の記事で,いろいろ考えるきっかけになりました。
ありがとうございました。
山形大学工学部,これからもがんばってください!


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