私の地元,山形県でも県下一斉に教職員の人事異動が内示され,明日新聞発表です。
去年,私と同い年の先生が教頭になり,今年度は私の2才下の先生が教頭になったようです。
自分もそんな年になったのかなあ…,と思いました(笑)。
さて,管理職のお話ですが,平均的に教育委員会や教育事務所にいた人が管理職になると,通常の教諭が管理職になるよりも若干年齢が若いようです。
新任校長,教頭も大勢いるはずですが,残念なことに「少し偉くなったような気がしている」人もたまにいます。
学校は「鍋ぶた組織」と言われるように,校長,教頭以外は年齢の差はあっても,役職はみんな「教諭」。
会社組織と違って,部長,主任,などという役職名は,実質的には何の差もありません。
せいぜい「仕事を取りまとめる」ぐらいのものです。
間違ってはいけないのは,行政に出た指導主事は誰かが目をつけ,教育委員会に移動させるわけです。
それは現場の校長がほとんどでしょう。
いくら有能な先生でも,そういった「原石」を見いだす「目利き」が必ずいるのです。
見いだ出されなければ,ずうっと山の土の中に眠っている他はありません。
話は変わって,私が運営している少林寺拳法の練習のことです。
道場では,私が道院長(道場主)だからといって,毎日腕を組んで副道院長などが指導しているところを眺めているだけ,などと言うことはあり得ません。
道院長自らが,門下生一人一人に手取り足取り教えていきます。
また,昇級,昇段試験の審査など試験官もやりますが,少林寺拳法の教えの中で,「高段者が上から目線で試験をしてはいけない」ということがよく言われます。
級の人や初段の人などを,私のような五段の先生から見れば,うまくできることなど何1つありません。
全部が下手,ということになるでしょう。
「初段の試験を行うときはたとえ段位が上でも,その受験者の段位まで視点を下げ,同じ目線で審査することが肝要」と教わっています。
私は,この教えをとても重要視しています。
ひるがえって,学校現場ではどうでしょう。
私が1学年4クラスという,地元では比較的大きな学校で勤務していたときには,校長の顔を数日見ない,などということがたびたびありました。
校長も,校外や地域の各種会議に頻繁に出席しなければならず,本当に同情するぐらい忙しいですが,学校規模が大きくなると,そうならざるを得ないところもあります。
そういった中で,子どもたちを守り,学校を支えているのは多くの一般教諭,つまり普通の先生方です。
校長の留守番をしている教頭ではありませんね。
「チーム・学校」という概念が新たに導入されていますが,学校は「共働体」です。
漢字違いのいろいろな「きょうどう」がありますが,私は「共に働く」べきだと思います。
先ほどの腕を組んで練習を高みの見物をしているような道院長では,門下生は間違いなく離れていきます。
ましてや,学校は,校長や教頭だけで回っているものではありません。
「あなた一人で学校が動いているわけではない」
ということを管理職の皆さんは,肝に銘じてほしいと思いますね。