「校長」は「社長」ではない

「学校経営」,「学級経営」というように,学校や学級には経営するという言葉がつきます。

経営とは,「事業目的を達成するために、継続的・計画的に意思決定を行って実行に移し、事業を管理・遂行すること。」だそうです。(デジタル大辞泉)

 

若いときは,学校の校長は「一国一城の主」と思っていましたが,時がたつにつれて私の考えも変わってきました。

 

経営者として考えた場合,「校長」は残念ながら「社長」ではありません。

会社組織で言ったら,おそらく「支店長」クラスでしょう。

 

「おいおい,そんなに下か…」と思うかもしれませんが,校長と社長であるものとないものを比べたらよく分かると思います。

 

まず,校長には人事権はありません。

都道府県教育委員会,実際には教育事務所が教員を割り振ってきます。

そこに校長が異論をはさむ余地は,ほとんどありません。

決まった先生は受け入れるしかありません。

やれるのはせいぜい校内の校務分掌,つまり仕事の割り振りだけということになります。

 

次にないのは予算の決定権です。

これはほとんどが市町村の教育委員会が割り振ります。

増額などということはほとんどできません。

 

人事権,予算の決定権がないということから,すでに社長ではありません。

校長から見ると,教育委員会が上司にあたります。つまり,校長の上にもっと指示や命令を出す人がいるということです。

そう考えると,支店長がぴったりはまると思います。

 

今回のブログで私が何を言いたいかというと,「校長も支店長のように働く必要がある」ということです。

しかし,残念なことに「社長のように」振る舞う校長も見受けられます。

それでは,組織はうまくいきません。

「よきに計らえ」的な校長では,まもなく学校も歯車がうまく回らなくなることでしょう。

 

私の父(もう80才過ぎています)が校長の時には,1日中校長室から出てこないとか,在職中,1度も先生方に意見をしたことがない! というような,もはや「都市伝説」のような校長がいたと聞きました。

もちろんそんなことでは今はやっていけません。

 

校長といえども,もっと下に下り,教諭,つまりヒラの先生と「共働」していく必要があるということです。

これがまさに「チーム学校」のキャプテンとなっていくことでしょう。

 

校長の働き方を,まずは意識改革していく必要があるでしょう。

そういう意味でも前回のブログで述べた,「リーダー論」が必要になってくるのです。


“「校長」は「社長」ではない” への2件のコメント

  1.  なるほど、公立の学校はそうでしたね。
     私は校長は社長に例えられると思っていました。私の経験は私立高校でしたので。一応、東京で一番生徒数の多いクラスの学校でしたので。
     私が通ったのは小学校から高校まで私立でした。大学は国立でしたが、人事権も採用権も大学にあり、学科で自由に決められていました。ですから、校長は社長以上の権限があると思っていました。
     経験で、同じ言葉も意味が違うと当たり前のことを考えてしまいました。でも、公立も私立も校長で変わると思っています。ましな学校が少ないと言うことは、ましな校長が少ないと言うことでしょう。私立も効率も同じ程度に堕落したと私は考えています。

  2. コメントありがとうございます。

    私立は,教育委員会等からはかなり独立しているというか裁量の範囲が広いので,社長に近いかもしれませんね。
    また,おっしゃるように校長で学校が変わる,ということはこれも多くの具体例実践例があり,認めてよい事柄だと思います。
    やはり,中堅教師,今の言い方だと「ミドルリーダー」ですが,そういった時期から「校長学」というものも学ぶ必要があると思います。でもこういった視点は,実はすべての教員に必要なものだと思われます。

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