教育界では,「費用対効果」がほとんど考えられていない,あるいは無視,黙殺!! ということがたくさんあると思っています。
コトバンクによれば「かけた費用に対して、どのくらい効果があるかをいう。「このシステムは費用対効果が高い」といえば、システムの導入費用に対して、導入によって得られる効果(コスト削減や時間短縮などのメリット)の方が大きいことを意味する。 複数の案を比較する際は、費用対効果の点から検討を行うことが多い。」ということです。だいたいは意味が分かってもらえたかと思います。
教育界の場合,この費用対効果は「時間対効果」だと私は思っています。
今まで勤めた学校でも多くの先生方が「○○は,子どもたちにとってとてもいいのよね」といったことを言っている場面に遭遇しました。
つまり,学校の先生は,「教育効果が薄くても,時間がかかっても,子どもにとっていいことはやる」という発想になります。
ただ,ここには大きな落とし穴があります。
多くの先生は「子どもにとっていいこと」は金科玉条,トランプのジョーカーのように考えてしまいます。
「子どものため」
これもよく先生が使う言葉です。
子どもにとっていいのは誰にでも分かるけれど,それを可能にさせるために,いったいどれだけの時間がかかるのかということを,先生はほとんどというか,全く考えません。
そして,最後には,
「子どものためにやっているのに,何が悪いんだ!」
と言い放ちます。
最悪です。
そういう先生ほど,自宅に山ほど丸つけのテストやノートを持ち込み,睡眠時間を削るのです。
はたしてそのような考えや,先生の生活がどれだけ続くのでしょうか。
それを60歳の定年までやるのでしょうか。
そういうことを考えられない先生の「悲しい現実」があります。
時間は誰にとっても有限です。
その中で,
「BESTはできないがBETTERを狙う」
そういう発想の転換が必要だと思います。
そう。
パラダイム・シフト
です。