私のゼミの卒業生も教員として現場で働いているのが30名を越えました。
各方面でそこそこキャリアができた者もいて,活躍しています。
そうやって月日を重ねてくると,学校の様子や教師の仕事も分かってきて,そろそろグチっぽいことも私の耳に入ってきます。
その中でいくつか聞いたのが,「その学校で帰宅が早い先生がいると,残っている先生が早く帰った先生の陰口を言っている」というとても残念なものでした。
もっとひどいのは,「早く帰るヤツは使えない」などというとんでもない言葉もあるようです。
はじめて聞いたときはとてもビックリしましたが,その後他にも何回か聞きました。
早く帰る,定時で帰ることにどんな理由があっても,陰口を言われる筋合いはないように思います。
でも,遅い人から見れば,仕事もろくにしないでとか,そういう見方になるのでしょう。
同じ職場の同僚としては,そんな風に思われているなんてとても残念だし,悲しいことですね。
先日テレビで,育児のために時短で働いている人と通常の勤務をしている衣料品販売店の様子を見ました。
当然給与は違いますが,それぞれの仕事をうまく組み合わせて,お互いにフォローしながら工夫して働いている様子がうかがえました。
学校では,このように給料の差を付けることもできず,立場も教諭で全く同じです。
そこに早く帰る人と遅くまでやっている人の不公平感がにじみ出てしまうのは,職種の構造上仕方がないことかも知れません。
でも,だからこそみんなで協力して早く帰ろうという発想が必要なのではないかと思います。
私が定時で帰っていた頃は,他の人の仕事を断ったり,全く協力しないでいたのではありません。
「もう私に用事がある人はいないですか~」
「帰りますよ~」
なんて周囲に言っていたときもありました(笑)。
定時に帰ることを,周囲の先生方には普通に納得してもらっていたように思います。
他方では,学校は,その学校その学校の「文化」があるように思います。
要するに,「その学校特有の考え方」というものです。
私の以前のブログにも書きましたが,「遅く帰って当たり前」「早く帰る人は仕事をしていない」というような発想からは早く抜け出したいものです。
早く帰れれば先生の余裕も生まれますし,先生方の家庭も円満になると思います。
それがひいては子どもたちにも跳ね返るということを忘れてはいけません。
そう考えれば,努めて定時に帰るということもとても大事なことだろうと思います。
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