これまで学校で仕事をしてきて,学校の先生は「締め切りの期日を守らない」先生が多くいることに気がつきます。
締め切りは大事だ,とか言っても実はいろいろな提出物は結構いい加減です。
これは,理由がはっきりしています。
締め切りを守らなくても困らないからです。
自分も困らないし,回収する方も数日遅れてもいいように余裕を持って設定していることが多いからです。
以前,非常勤講師をしていた女性の先生と学年を組んだことがあり,とても仕事が早かったことを覚えています。
あまりに早いので,その理由を聞いたことがあります。
その先生は,大学卒業後は教員にならず,民間企業に就職したそうです。今はとても有名な全国区の音響の会社です。
製造業であったために,「納期」というものがあって,これは何があっても守るべきものだったそうです。
これを守らないと,会社の信用が落ち,実際に損害も出してしまうそうです。大変なことです。
その習慣がついたのだろう,と言っていました。
会社のように学校はそういった実害がほとんどありません。
でも,仕事は早いほうがいいですね。
まず,期日前に出しておけば,精神衛生的にもいいし,次の仕事にも取りかかることができます。
私の場合,学校に勤めていたときは1日前に出すことにしていました。
なにかの本で読んだのですが,手帳に書く締め切り日を前日にしていたのです。
でも,普通は「明日だからいいや」と気が緩んでしまいますね。
ですから,本当の締め切り日は手帳には書きません。
1日前に書いておきます。
締め切り日を,1日前に勘違いするのと1日後にするのでは天と地ほどの違いがあります。
大学に移ってからは,さらにこういうルールを作りました。
例えば,仕事をしなければならないことが分かった日から締め切り日までの,3割前に締め切り日を設定するのです。
30日前であれば,完成させるのは9日前。10日前に仕事を割り振られたら,3割前ですから,締め切り日の3日前,ということになります。
そしてスケジュールには,本当の締め切り日は書いておきません。
その代わり,完成した日に本当の締め切り日を改めて確認するのです。
「なーんだ,まだぜんぜん大丈夫だったな」という気に,必ずなります(笑)。
相当余裕な感じがします。この気持ちのゆとりが自然と生み出されます。
さらに次の仕事も,かなりうまくいい気持ちで回っていきます。
この方法は,いくつも仕事が重なっている場合はかなり有効です。
自分で気持ちのゆとりを生み出す方法。これも自分で知っておいてよいことだと思います。